ヤクルトは牛乳で割ると美味い

子供の頃から、ヤクルトは牛乳で割るものだと思っていた。コップにヤクルトの原液と牛乳を注いだ飲み物は、優しい甘味で僕のお気に入りだった。

どうやら世間ではヤクルトの原液をそのまま飲むらしいと知ったのは、高校生くらいになってからだったと思う。ちょっと想像してみて欲しい。それは「子供の頃からカルピスを水で割って飲んでいたのに、世間では皆原液のまま飲んでいた」くらいの衝撃だったと思う。以来、ヤクルトを牛乳で割る人には出会ったことがない。

 

ハギと結婚後、ヤクルトの牛乳割りを振る舞った時には「薄くない?」と言われた気がする。いや、薄くないの、ヤクルトの原液が濃いの。

まめがもっとずっと小さかった頃、ヤクルトが甘すぎることを心配した僕が牛乳割りを作ってあげた時には、あまり美味しくなかったようで積極的には飲んでくれなかった。(まめは実はあまり牛乳が好きでないことがわかったのは、もう少し後の話)

それから数年。昨日僕がいつものようにヤクルトの牛乳割りを作っていたら、こまめ(8)が飲んでみたいと言う。もともと牛乳が大好きで、毎朝おかわりまでしているこまめの口には合ったらしく、今朝は自分でヤクルトの牛乳割りを作って飲んでいた。初めて同好の士ができた瞬間だった。

 

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かくして、非常口家の小さな伝統が生まれたかも知れないわけだが、目下の問題は、今までヤクルトだと思っていた物が実はピルクルだったことだ。今後、ピルクルピルクルとして認めていくか、広義のヤクルトとして捉えていくか、牛乳で割りつつ考えていきたいと思う。