承前。
これまで問題集を解いてその回答を見直した結果、今のまめ氏が英検3級に合格するにあたって、差し当たって足らないところは、
- 基礎的な単語の知識
- まだ学校で習っていない文法(受け身、現在完了、後置修飾)
であることが判明した。(他が完璧ということではない)
単語については、日々の学習の中で知らない単語をAnkiに登録して地道にやっている(本日現在、僕がいない時はなかなか習慣化できていない。がんばれ!)。文法については今のところ問題集を解きつつ、理解度を確認してわからなかったり不安がありそうなところを解説し、主語や時制を変えていくつか実際に文章を作って音読してみる、ということを繰り返している。
現在完了についてはまだ学校で習っていないし、日本語に馴染みの薄い概念だと思うので少し心配したのだけど、使いこなせるかどうかは別として、なんとなく「現在までの継続」と「経験」を意味するものとしてわかってくれたみたい。
ちょうどヤクルトのホセ・オスナ選手が、引退する青木宣親選手に向けたコメントに、後置修飾も現在完了形もあったので、一緒に読んでみた。
These 4 years playing with you have been a great pleasure and honor, thank you to you and your family for your support and friendship, congratulations on your incredible baseball career. Thank you boss.
わからん。と言っていたので、簡単に解説して一緒に読んでみた。カンマで文が繋がってるのは、文章をリズムよく繋げるためにまあそういうこともあるよ、ということで、最初の文を取り上げる。
These 4 years playing with you have been a great pleasure and honor.
まずはわからない単語の確認。beenはbe動詞の過去分詞、pleasure は喜び、honorは光栄。
主語はthese 4 yearsで、動詞は一見playingに見えるけどhave been。動詞は主語の後ろにくるのが原則だけど、間にplaying with youが挟まっている。playing以下は主語these 4 yearsを後ろから修飾して、these 4 years playing with youという少し大きな主語となっていると考えよう。こういう修飾の仕方は後置修飾なんて呼ばれている。次の動詞have beenは現在完了形だから、過去形のように過去の一点で起きた出来事ではなくて、経験や継続など現在への意識を感じとって欲しい。
試しにこの文章を単純化してみよう。主語these 4 yearsはいいとして、後置修飾してる部分は省略、動詞have beenも現在形にしてみると、これだけ簡単な文章になる。
These 4 years are a great pleasure and honor.
be動詞は左右を結ぶ等号のようなものと考えて、these 4 years = a great pleasure and honorとなる。この4年間はとても楽しく光栄です、くらいの意味かな。
単純化した文章の意味がとれたところで、もう一度元の文を見てみよう。
These 4 years playing with you have been a great pleasure and honor.
These 4 years playing with youという大きな主語は「あなたと共にプレイしたこの4年間」。これがgreat pleasure and honorだったわけだけど、過去の一点においてそうであったのでも、今だけそうなのでもなく、この4年間ずっと。この気持ちが現在完了形のhave beenで表現されている。日本語訳するときには明確に表現されないかもしれないけど、その気持ちを感じ取って欲しい。
最後に訳してみよう。「あなたと共にプレイしたこの4年間は、とても楽しく光栄なものでした」
しかし現在完了なんて英検3級で普通に出てくるんですね。調べてみたら中学3年で学ぶらしい。僕は英語弱者なので、中学生の頃にはそんな概念を持ち合わせていなかった気がする。まめ氏も、世の中の中学生も、みんなすごい。がんばれ。
余談だけど、現在完了形というネーミングは誤解を生む気がするなあ。どうなんでしょ。