定点観測: 新型コロナ20210919

新規感染者数の増減など、数字は後から振り返って見ることができるけれども、その時々の空気感のようなものはすぐに忘れてしまうので、これから定期的にメモしていくことにする。

東京都の新規感染者数は、8/13の5,773人をピークに、最新の9/19の数値では565人にまで減少している。このまま順調にいけば、9/30までを予定している緊急事態宣言の再延長はしないで済むのかもしれない。

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東京都新型コロナウィルス対策サイトより 新規陽性者数

新規感染者数がここまで減少してきた原因についてはいろいろ言われているようで、テレワーク・リモート授業の促進や外出控えによる人流の減少がその一つに挙げられている。確かに都営地下鉄の利用者数の推移などを見ると、お盆休みに通常時の6割程度に激減した利用者数は、先週の段階でもまだ8割程度に落ち着いているようだ。

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もう一つの原因としてはワクチン接種が進んだことにあると思うのだけれど、ワクチン接種の進んでいない国においても同様にピークアウトしている一方で、人口の6割以上がワクチンの2回目接種を終えたイスラエルのような国においても三度感染が拡大している現状だ。

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日テレ データとグラフで見る新型コロナウィルス より

これを見て、短絡的にワクチンに対して懐疑的になるものではないけれど、ひと頃僕を含めて多くの人が抱いていたであろう、「ワクチン接種が進めばコロナ前の生活が取り戻せる」というような希望は、残念ながら幻想にすぎなかったと言えるのかもしれない。

 

さて、予定よりも少し長くなった夏休みもようやく終わり、今週からまめ・こまめの学校も始まって日常が戻ってきた。この長い休みの間、教職員や生徒児童の0.8%が新型コロナに感染したとのことだが、この数字は周囲の職場や友人知人の間で見聞きする例からみて感覚的にはそう乖離はない気がする。これを多いとみるか少ないとみるか。

都内の新規感染者数は減ってきたとはいえ、今後、学校でクラスターの起こる危険性は格段に増すだろうが、我々はこのリスクをどこまで許容すべきなのか。この1年半に渡って、通常の授業だけでなく、学校イベントや、給食や休み時間中の過ごし方などに制限が掛けられてきたわけだが、これらの体験を通じて子供たちが得られたはずの経験と成長の機会と、年齢的にまだワクチン接種を受けられない児童たちの感染リスクを天秤にかけた時に、どう判断していくのか。教育委員会などに任せるのではなくて、国がきちんと音頭をとっていくべきなのでは?

学校の再開に伴って、うちの子供たちの通う学校でもオンライン授業という選択肢が選べるようになった。5年生のあるクラスでは、1/3ほどの児童が登校を見合わせてオンライン授業を受けることにしたとの事。どこかのクラスでは、授業中にゲームをやっていることがバレてひどく叱られた子もいるらしい(笑)し、小学生にオンラインで授業を受けさせるのは家庭の全面的なサポートが必要そうだ。

ひとまず我が家では登校を続けさせるつもりだが、いつまた臨時休校や学級閉鎖になるとも知れないので、心づもりだけはしておかなければ、と思っている。

*1:なぜ東京の感染者が急減少しているのか・・・コロナ対策専門家に聞く【報道特集】|TBS NEWS